なぜパワハラをする側の視点で見るかというと、一般的には、される側は弱い立場にあり、発言や行動が制限される。つまり、パワハラをする側の視点から見た方が、その言動等、情報量が格段に多いからです。
もちろん、パワハラをされる側にも問題があるのではないか?という部分に対して否定も肯定もしませんが、なぜパワハラが起こるのかという問題を、パワハラする側・される側の両者も悪意が無いという前提で考えていきたいと思います。
パワハラの一般的な定義
①暴行・傷害(身体的な攻撃)
②脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)
③隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し)
④業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
⑤業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求)
⑥私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
私の経験則では、①⑤はほとんど見たことはありません。⑥については異性間で多く、セクハラで悩んでいるケースをみかけましたが、されてる側が公にしたくないということが多く、されてる側が退職するのが先か、してる側が別の理由で異動や退職をするかという結果になることが多かった。
①~⑥についての原因ですが、一概にはいえませんがパワハラしている側に、責任感という名の焦りがあり、「劣等感」があるように思えます。
例えば
②について
こいつ(パワハラされる側)はそこまで言わないとわからない
③について
こいつ(パワハラされる側)に関わるとロクなことがない
こいつ(パワハラされる側)と同じ評価をされたくない
その考えを正当化するために、周囲を巻き込み、悪口や時には作り話をしてでも陥れるような言動をする。
そして不思議なことに、そのようなパワハラを受けてきた人達は月日が経つと、やがてパワハラ上司になっていくケースも少なくありません。
パワハラ言動を行うもっともらしい理由を聞いてみると、「あいつは効率の悪い仕事をしている」とか「同じミスを繰り返す」などと怒りながら言っています。
私は結論付けて良いと思っていますが、実はその怒りは「劣等感」からきてるようです。そして自分と似たような劣等感を持っている弱い立場の人をみつけては、もっともらしい理由をつけて劣等感を相手に押し付けるのです。
ですから、親子関係でもそうですが、虐待されると自分も虐待をする親になるという負の連鎖が続くケースもあるのです。
こうした負の連鎖はどこかで断ち切らなければならない。そのためには、「私は劣等感をもっている」ということに気付くことが大切です。
しかしながら、劣等感という負の感情を持ってることは認めたくありません、明らかに劣等感の強い人でも「自分は劣等感を持っていない」と思い込んでいたり、劣等感を潜在意識の底に封じ込めているような人もいます。難しいのは、パワハラしている側も悪意が無いケースが多いという点です。
ですが、パワハラセクハラに関しては、法的にも年々厳しくなってきております。世の中が変わっている以上は「認めたくない」というのでは、結局損をするのは自分であります。パワハラされる側だけに責任を求めるのは愚の骨頂といえるでしょう。
とはいえ、真の正しさばかり追求しすぎると混乱します。心の問題というのは、どちらかが正しいというのではなく、バランスをうまくとっていく方が、健全であると思われるからです。
この記事は主に筆者の経験則からの憶測等が大いに含まれております。情報の正確性については、一切保証はできません。
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